香川県建設業協会 創立70周年記念誌
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門学校!今口:やはり高松市役所前の自転車道整備でしょうか。高松法務局の現場を手掛けたとき、まだ珍しかったキャラクター物のバリケードを私のアイデアで初めて導入し、安全で柔らかい印象づくりを心掛けたことも思い出に残っています。近隣住民にも好評でした。和田:私は二つ目の現場となった、ある老人ホームの仕事です。引き渡し前の自主検査をめちゃくちゃ細かくやり込んで周囲にあきれられましたが、お客さまにきれいだと喜んでいただけて、クオリティへのこだわりは大切だと実感しました。橋本:これまでコンスタントにたくさんの現場を経験してきましたが、私の仕事は現場施工を指示する立場で、「自分がつくった!」という実感はやや薄いんです。皆さんの話を聞いていると、そこが歯がゆくもありますね。― 女性から見た建設業のイメージは?女性として仕事上心掛けていることはありますか?和田:「大変やで!」と周囲には言われていましたが、軽い気持ちで飛び込んだら本当に大変だった(笑)。建材は重いし、職人さんや先輩たちも仕事がありますから、力仕事で頼りたい時もつい遠慮してしまって…。今はタワークレーンの資格が取れたこともあり、そういう時に腰が引けることも少なくなりました。今口:建材も軽量化が進みましたが、以前は重かったですよね。女だからと差別されたくなかったから、自分で仕事を取って自分で施工して、「男には負けん!」という気概でやってきました。当初は女性現場監督に対する社内の反発も大きかったけれど、現場を重ねて周囲や外部の方に少しずつ評価していただけるようになり、その評価を信じてきた結果、今があると思っています。橋本:男の仕事というイメージが強く、今だに「女だからできないこと」はありますが、一方で「女だからできた」こともたくさんあります。負けず嫌いなので必死で勉強し、「女?」と眉をひそめられたら「女で何が悪い!」と胸を張って、できない、わからない、とは決して言わないように頑張ってきたつもりです。片岡:入社前はほとんど未知の世界でしたし、今も社内に女性座談会The 70th anniversary commemorative book223

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