香川県建設業協会 創立70周年記念誌
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高松支部建設業の役割~地域の安全と安心を守る 高松市建設業協会・香川県建設業協会高松支部は、行政からの依頼で、そのまさに台風災害が起きている時から応急・復旧作業に取り掛かっていた。台風通過後も、会員の各社が作業員や重機、トラックを出し合い、道路の復旧・ゴミ処理などを2カ月間実施。ゴミの集積場であった高松市東部下水処理場には、来る日も来る日もトラックがゴミを運び込み、2階建てのビルの高さほどもあるゴミの山をバックホウにて集積した。 翌年の平成17年5月26日、高松市と高松市建設業協会は始めて災害協定「災害時における応急措置等の実施に関する協定書」を結ぶ。前年の悲惨な経験から、行政と協会が共に危機感を抱き、地域の安全・安心のために共に手を携えて協力していかなければならない意識を共有し、形にできた瞬間だった。 私たち、建設業界に携わる者には、災害発生などの有事の際に、いち早く地域の安全を確保し、必要なインフラを復旧する役目がある。災害協定を結ぶ以前から、災害時の応急・復旧活動はずっと続けてきたが、災害時の応急・復旧活動  平成16年8月、そして同年10月に未曽有の台風災害が2回続けて発生した。高松市内においても既往最高潮位を大幅に超える高潮や河川の氾濫、堤防の決壊により道路や家屋が水浸しになり、両台風併せて県下で死者14名、床上・床下浸水約4万戸という大きな被害が出た。台風が通過した翌日には、道路上に流れ着いたゴミや土砂、浸水した家屋から搬出された水浸しの畳や家財が溢れかえった。 香川県建設業協会 創立70周年記念誌182

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