香川県建設業協会 創立70周年記念誌
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全国建設業協会誕生まで県内に建設業団体が誕生 1872(明治5)年、日本で初めての鉄道が新橋-横浜間に開通したことで、1879(明治12)年ごろに最初の鉄道建設請負業者が誕生した。初めての建設業者団体は、1884(明治17)年に創立した東京の「土工組合」で、全国団体としては、当時の有力な鉄道建設請負業者によって1899(明治32)年に設立した日本土木組合が最初である。 全国建設業協会の起源は1919(大正8)年に大阪土木建築業組合が「業界三大問題」である入札および契約に関する保証金制度の改善、営業税の改廃、建設業者の議員被選挙権の獲得に向けて立ち上がり、22府県と京城(現在のソウル)、大連(中国)の土木建築業組合を東京に集めて大会を開催したのがきっかけで、「日本土木建築請負業者連合会」を結成した。 その後、1934(昭和9)年に日本土木建築請負業連合会、1940(昭和15)年に日本土木建築工業組合連合会、1944(昭和19)年に日本土木建築統制組合と改組され、終戦前の1945(昭和20)年3月に戦時建設団に統合された。 終戦を迎えるとすぐに、戦時建設団は解散し、11月1日に「日本建設工業統制組合」が再発足した。創立には商工組合法の規定による全国有資格者1,491人のうち1,166人が加入した。1947(昭和22)年1月、商工組合法の廃止により統制組合は解散。3月に任意団体「日本建設工業会」として改組し、翌年の3月16日には全国建設業協会が創立した。 県内でも建設業団体の設立へ向けた動きが始まる。1928(昭和3)年、県内建設業者の共栄を目的に「香川県土木建築業組合」を設立。初代組合長に原内組の創業者 原内栄(香建協5代目会長)が就任した。県下初の建設業者団体であり、香川県建設業協会の起源でもある。 1940(昭和15)年、法人格の「香川県土木建築工業組合」に改組、翌41(昭和16)年、第三次近衛内閣が国家総動員法に基づく重要産業団体令を公布したことで、重要産業は次々と統制会を設立し、県土木建築工業組合は「香川県土木建築統制組合」となった。 太平洋戦争を機に、重要産業の統制はさらに強化された。建設事業も例外なく、1943(昭和18)年、機構整備要綱細目発令で軍によって統轄され、県土木建築統制組合は「四国土木建築統制組合」として統合された。統合によって県内の業界は9社(土木関係3社、建築関係6社)となり、工事のほとんどが軍関連であった。1948年(昭和23年)~1997年(平成9年)香川県建設業協会 創立70周年記念誌128

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