香川県建設業協会 創立70周年記念誌
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協会70年のあゆみラッシュの時期になると著しい渋滞が発生し、需要に応えきれない状況が続いた。 2009(平成21)年の国土開発幹線自動車道建設会議で鳴門IC‐三木町・高松市境間の4車線化が盛り込まれた。その直後の衆議院議員総選挙で与党の自民党が敗れ、民主党に政権交代したことで、「コンクリートから人へ」のマニフェストの下、建設費約680億円が見込まれる高松道の全線4車線化は凍結された。この時、香川県はすでに地方負担分を計上した補正予算を議決済みだった。その後、高速道路料金の割引財源を転用して整備する方針が示され、関連法案が国会に提出されたものの廃案となり、予算が確保できなくなった4車線化は再び不透明な状態となった。 2012(平成24)年、「渋滞は経済的損失が大きく、東日本大震災の教訓もある」と国土交通大臣の説明によって凍結は解除されたが、施工と凍結で二転三転し、政治に振り回された形となった高松自動車道の4車線化はようやく決定した。凍結解除時点で4車線化事業を行う全線の用地取得は全て完了しており、総事業費715億円、2019(平成31)年3月末の完成を目指して工事を進めている。 全線4車線化は、交通事故防止、災害時の緊急輸送路としての機能強化、渋滞対策など県民生活や社会経済活動に欠かせないものであり、工事の1日も早い完成が望まれる。高松西IC‐高松中央IC開通を祝う開通式典県内の高速道路は一本につながった高松自動車道全線開通までの流れ1987(昭和62)年12月 善通寺IC-松山道三島川之江IC開通1992 (平成4)年1月 高知自動車道と接続1992 (平成4)年4月 高松西IC-善通寺ICおよび坂出支線坂出JCT-坂出IC開通により 瀬戸中央自動車道と接続1998(平成10)年3月 津田東IC-さぬき三木IC開通2001(平成13)年3月 板野IC-津田東IC、さぬき三木IC-高松中央IC開通2002(平成14)年7月 鳴門IC-板野IC開通により神戸淡路鳴門自動車道と接続2003(平成15)年3月 高松中央IC-高松西IC開通により全線開通全線4車線化へ  高松市以西の区間は開通当初から4車線化されていたが、鳴門ICから三木町・高松市境間は2車線の対面通行であった。1998(平成10)年に明石海峡大橋が開通、2002(平成14)年に鳴門IC‐板野IC間がつながったことで、京阪神方面へのメインルートとなりお盆や年末年始などの帰省The 70th anniversary commemorative book143

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