香川県建設業協会 創立70周年記念誌
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 土器川の中で一番長く交通量の多い「中方橋」が、平成27年7月、台風の大雨により通行不能に。応急対応工事の後、自動車や歩行者が安全に通行できる仮設橋の復旧工事を4社同時に施工した。鋼材の発注や加工、H型鋼の杭打ちなど、工程管理に苦労したが、入念な打ち合わせを繰り返し、早期開通に至った。 この仮設橋は鋼構造物で、橋を支えるH型鋼杭は、ノバルメックス工法にて削孔し、砂を充填して地面に打込む。河川内の作業なので、杭の固定にコンクリートは使用できず、強度確保のために、杭の根入れ深さや支持層の打込み速度、抵抗電流値を確認しながら、丁寧に掘削し、杭打ちを実施した。 仮設橋と言っても、現場周辺には学校や大型商業施設もあり、地域住民にとって便利で重要な「中方橋」。万が一、開通後に沈下や横揺れにより橋が変形すると、交通事故につながるため、強度や耐久性に優れた構造となっている。河川内から橋を見上げると、通常見られない面白い鋼構造物の組立や骨組みを見ることができる。〈現場で苦労した点〉〈見てほしいポイント〉〈現場で使用した特筆すべき技術など〉代表建設工事The 70th anniversary commemorative book115

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